TINY MUSIC LIFE

音楽を仕事にする方法やビジネス論、考察や小ネタなどをお届けする音楽情報ワンパーソンメディア。by TINY RECORDS八木橋一寛

大好きな日本のインディーバンド10組①【2010年前半あたり】

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写真は2011年サマソニでの私

前、インディー&若手おすすめ邦楽バンド/アーティスト10選【2020年】という記事を書きましたが、今回はそのスピンオフ的な内容を。

2010年前後あたりから10年代中頃まで、毎月4回前後のペースでライブ&DJイベントの主催をしていたのですが、そのころに記憶を遡っての企画です。

 

今から10年ほど前の30歳前後になるまでは、ずっと海外のアーティストばかりを追いかけてきて、そんなアーティストを扱うレコード屋をやったりDJをしたりしてきました。

 

その中の一つのDJイベントの流れで、日本のインディーバンドに出演をしてもらう流れも生まれ、そこからの30代の時代はそういった国内アーティストとの時間に全てを捧げた10年間でした。

 

40歳も超えてくると、振り返ればいくらでもターニングポイントだったり、何かに熱狂した時代は出てきますが、ライブイベントをハイペースに開催していたこの時期は思い出深いだけでなく、今の自分を形成するのにも大きく影響した貴重なタームでした。

 

それから5年〜10年近くが経ってしまっているので、その頃に好きだったバンドのいくつかは解散や活動休止をしてしまってはいるのですが、今でも度々家で音源を聴いたりして熱くなっています。

 

「今活動をしていないバンドが含まれていると紹介をしても意味がないのかな?」

とも一寸過ぎりましたが、例えばザ・ビートルズもはっぴいえんども活動をリアルタイムで体験できずとも、後追いでみんな音源を聴いて楽しんでいるのでと自分を納得させて、興味がない人にはなかなか届きにくいかもしれませんが、その時期に私が大好きだったバンドを強引にレコメンドしていきたいと思います。笑

 

今回は10組をご紹介しますが、掲載は順不同になっています◎

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AFRICAEMO (アフリカエモ)

表の皮は底抜けに明るく楽しく、その実インテリジェンスの塊のようなバンドだと思っています。

フジロックのルーキーへの出演経験もあったり、音楽性としては異色となる格好で残響レコードに所属していたりといったプロフィール上のフックもあり、多くのファンや関係者からも愛情や注目を集めていました。

 

当時、私達のイベントがとても多くの夜を大盛り上がりでハッピーに出来た理由の大半は彼らの力だったと思っていますし、未だに彼らほどに必ず熱狂する人を集めその場をパーティーにする力を持ったバンドには出会っていません。

 

今見返したら2013年に活動休止という事で、そう考えると自分が共にした期間は印象よりも短かったようで、それだけインパクトや時間が強く濃かったって事でしょう。

 

PILLS EMPIRE(ピルズ・エンパイア)

the telephones、THE BAWDIES、QUATTRO、THE BRIXTON ACADAMYと「KINGS」というイベントで話題を集めたバンドですが、自分が知ったのはその少しあとだったと思います。

まだレコード屋を営んでいた頃はDJオンリーのイベントばかりをやっていたのですが、バンドにも出演してもらうようになった頃に出会いました。

 

海外インディーとのタイムラグの無い音楽性にも驚きましたし、エネルギーに満ちたステージからは何かしでかしてくれそうな期待を感じずにはいられませんでした。

バンドとDJが一緒になってパーティーを作る楽しさを私に教えてくれたような存在かもしれません。

 

The Mammals(ザ・マンマルズ)

個人的な好みを言えば、なにせ根がギターポップやブリットポップ好きなので"歌える"バンドが好きなのですが、彼らの歌メロにまず惚れました。

 

たくさんイベントをしてきましたが、私には「出てもらう為にバンドを探しに行く」という事を極力しないようにというマイルールがあります。

それをしてしまうと仕事過ぎてしまう事への抵抗もありますが、一緒に継続してパーティーしたり遊んだり、時には仕事も共にすると思うと、自然と知り合った相手の方が"気持ちが乗る"からです。

 

たまたま飲んでいたDJバーでメンバーと知り合い出会った彼らにより、そんなマイルールが出来たのかもしれません。

 

PLASTICZOOMS(プラスティックズームス)

現在もバリバリ活動中のSHOを中心とするバンド。

 

今日取り上げる中ではもしかしたら一番古い付き合いかもしれません。

DJイベントは幾度も主催していた中、完全なる私主催のバンドイベントとしては初めて出てもらった思い出も深いバンドですし、それがなければその後のイベントは無かったと言っても過言ではありません。

 

核となる美意識はそのままに、毎作多彩な音楽性の変化を見せ続けてくれる応援し続けたいバンドです。

 

give me wallets(ギヴ・ミー・ウォレッツ)

私たちのような裏側で支えるべき人間がそれを言ってはいけないのですが、それでも「早過ぎた。」と言いたくなってしまいます。。。

 

センスはめちゃくちゃ良くって、ライブパフォーマンスはヨレているっていうのがインディー好きな私にとってはたまりませんでした◎

 

「出れんの!?サマソニ!?」でサマソニにも出演しているのですが、ドラムは私のアシスタントとして仕事でも来てくれていたので、仕事中に抜けて出演して戻ってきたのはだいぶ素敵な思い出です。

 

「誰でもロンリー」等、YUKIのいくつかの作曲もしているのは案外知られていない話。。。

 

Buffalo'3(バッファロー・スリー)

名の通り3人組のロックバンド。

先に挙げたピルズが「しでかしそう」なら、彼らは「既にしでかしてきた」感とでも言いましょうか、ステージでの立ち姿やパフォーマンスにはシビれるばかりでした。

 

少々根無し草的な所のある私にとって、スタイルや芯がビッと通った彼らには憧れる部分が本当に沢山あります。

 

Large House Satisfaction(ラージ・ハウス・サティスファクション)

「最初からずっとかっこいい。」

と彼らの話をする際には良く言っています。

私が特化していた"インディー"という括りからはこぼれてしまう完成度を出会った時から持っていたので、ずっと陰ながら応援し続けているバンドです。

 

ライブ会場で観れるようになったら、とにかく一度観に行ってみて下さい。

音がデカイんで。笑(もちろん褒め言葉です)

 

THEラブ人間

その頃私達がやっていたイベントのカラーからすると異色になりますが、初めて観た時は「なんて最高なんだ、、、」と手にしていたウーロンハイを一気飲みしたくなりました。

 

普段喋ったりは沢山していましたが、出演してもらったのはおそらく3回も無いと思います。

カラーが違い過ぎるから出てもらってもメリットを作れないと思い、ここぞという機会にだけ「私が観たい!」という完全なる私のワガママでアウェー環境の中、最高のパフォーマンスをしてくれたのは嬉しかったです。

 

「下北沢ニテ」というサーキットフェスをはじめ、今も精力的に活動しているので、ご存知ないという方はヤラレてきて下さい。伝える力が凄まじいですが、特に多感な時期に聴くほど刺さると思います。

 

birds melt sky(バーズ・メルト・スカイ)

ザ・マンマルズの所でも書いた"歌える"の部分にまず特筆すべき良さがありますし、インディー的なヨレも気持ちが良いのです。

それと並行して、作り込んだアーティスト性も作品毎に高まりを見せていて、キャリアの重ね方として強いリスペクトや共感をするところがあります。

 

ライブを観るたびに「どうかずっとこのまま良い音楽を作り続けていて下さい。」と心の中で唱えてしまいます。

 

Psysalia Psysalis Psyche(サイサリア サイサリス サイケ)

正直に言うとかなり長い間、あくまで私個人としてはその魅力をしっかり掴めずにいました。(もちろん、良いとは思っていたのですが)

しかし、いくつかのMVを見返している中で、その突出した才能や絵姿の良さにハッとしました。

 

当初は割とグランジ文脈で評価されていたような記憶もありますし、もしかしたら私もそのイメージに引っ張られていたのかもしれませんが、多分彼らはそこじゃないのだと。

知的でアートで立ち姿も美しく、サウンドこそ違えど例えばザ・ストロークスの方が私の印象としてはしっくりと来るのかもしれません。

マジでいつかまたライブが観たいです。。。

 

最後に

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10組を駆け足&主観まみれでご紹介しましたが、やはり当然10組では収まるはずもないので、今回は第一回目として、再度ご紹介しきれなかったバンドを後日また書かせて下さい。

 

バンド名を打ち込む際に、予測変換で軒並み電話帳に登録している名前が出てきてしまい、逆に打ち直しに余計な時間がかかったのも「ふふっ」と書いていて楽しくなりました。笑

 

ちょっぴり真面目な事を言うと、今でも当時の事を思い出すと、「何もしてあげられなかった。」とか「今ならもうちょっと力になれたのに。」とか悔しさや申し訳なさに襲われてしまい、時にちょっと振り返りたくないとすら思ってしまう事もあります。

 

冒頭に書いた「今の自分を形成するのにも大きく影響した貴重なターム」というのは、イベント作りという実務の話ではなく、この時の自分の不甲斐なさへの落とし前のような気持ちが、今の私のモチベーションや考え方の礎になっているという事なのです。

 

裏方の私はまた別のバンドを応援したり仕事をすることができますが、やっている彼らのバンドはその時一度きりですから、「あの頃の俺は未熟だった。」じゃあ、ちょっと無責任過ぎちゃいますからね。

 

そんな心境もあり、この数年は目標や夢を尋ねられた際には、

「人の目標や夢の実現の手助けができる人になる事。」

と、答えているのでした。

 

若い皆さん、現場はもう君たちの時代なのでガンバってね◎ 

 

ではまた明日◎ 

 

↓2020.9.12 第2回目を更新しました◎↓

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